2025年9月9〜10日にお~いお茶杯第66期王位戦7番勝負第六局が、将棋会館(東京都)で行われました。
永瀬拓矢九段が2連勝で踏みとどまり迎える第六局です。
もちろん勝てば防衛に変わりの無い藤井聡太王位に対し、ここを勝てば最終七局にもつれ込むことのできる永瀬拓矢九段。
名勝負間違いない対局となりそうです。
※当初の日程だと平田寺(静岡県)でしたが、牧之原市が台風被害に見舞われた為、将棋会館に変更となりました。
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お~いお茶杯第66期王位戦7番勝負第6局|将棋会館(東京都)での将棋対局
藤井聡太王位の先手番で始まりました本局、戦型はお馴染みの角換わり腰掛け銀となりました。
先手後手共に研究の深い戦型だけあって進行は早いですが、お昼前まで66手で藤井聡太王位が1時間42分消費に対して、永瀬拓矢九段は37分の消費にとどまっています。
本局も持ち時間で優位に立てるでしょうか?
藤井聡太さん今日の昼食メニュー
藤井聡太王位「”大盤”勝つカレー、パッションフルーツラッシー」
永瀬拓矢九段「キーマカレー大盛り・温泉卵3つ、パッションフルーツラッシー2個、ホットコーヒー」
両者共にカレーで英気を養います。
昼食後、藤井聡太王位の意外な角打ちはありましたが、盤面に大きな変化はなく永瀬拓矢九段の封じ手で一日目が終了しました。
二日目に入り、盤面は中盤戦となり攻撃のきっかけをつかむ探り合いとなっています。
飛車の効きを使い右辺の制圧を図ろうとする藤井聡太王位に対し、角打ちからの馬を作ってそれを阻止し反撃をもくろむ永瀬拓矢九段。
形勢判断が付きにくい、実に難解な局面の繰り返しで終盤にかかろうとしています。
藤井聡太さん今日の午後のおやつ
二日目午後のおやつ
藤井聡太王位「棋の音スカッシュのグリーン」
永瀬拓矢九段「ホットコーヒー」
永瀬拓矢九段のドリンクの注文が少ないと、却って心配になります。
おやつ休憩後は左辺の主導権争いになりました。
たたきの歩から竜を作ることに成功した永瀬拓矢九段、しかしそこに飛車交換を要求し対応する藤井聡太王位。
今度は互いに相手玉に迫る分かりやすい手の応戦。一瞬の隙で頓死してしまう紙一重の棋譜になっていきます。
竜を最大限に活用し寄せを目指す永瀬拓矢九段ですが、相手玉への寄せる4五銀上がりが妙手で詰めろ逃れの詰めろで相手の馬を引かせます。
ここからが藤井聡太王位の真骨頂、流れるような寄せで最後3一銀としたところで自陣の詰みを認め永瀬拓矢九段の投了、藤井聡太王位がタイトル防衛しました。
7日制のタイトル戦で6日目まで行くのが珍しいのが藤井聡太王位の防衛戦、ここまで長く続いたのは永瀬拓矢九段の研究の賜物と言ったところでしょうか。
しかし、結果的には藤井聡太王位の総合力が勝った結果とも言えます。
これで、伊藤匠叡王に叡王をゆずった戦い以外は、相変わらず防衛を続けている藤井聡太王位。
6連覇は流石のひとことです。
数えきれない挑戦を続けている永瀬拓矢九段ですが、シリーズ2勝は今後のきっかけになるはずです。
またこのカードが見れることを心待ちにしたいです。
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