2023年9月12日に第71期王座戦五番勝負第二局が、ホテルオークラ神戸(兵庫県)で行われました。
第一局は後手番ながら永瀬拓矢王座が勝利し、王座の貫録を見せた形です。
本局は永瀬拓矢王座の先手番。藤井聡太竜王・名人はここを勝たないと「8冠」という大偉業から遠のくでしょう。
この一局は、シリーズの今後を左右する一番になりそうです。
第71期王座戦五番勝負第二局|ホテルオークラ神戸(兵庫県)での将棋対局
永瀬拓矢王座の先手番で始まった第二局は、第一局に続いて「角換わり」の戦型となりました。
お互い研究尽くされているのか、わずか10分で30手まで進みます。
しかし藤井聡太竜王・名人は角換わりでの右玉という、本人にとって前例の無い指し回しです。これは後手番での角換わりで用意しておいたのか、それとも流れで決めたのかはわかりませんが意外な手でした。
互いに駒組を進めたのち、藤井聡太竜王・名人が6筋の歩を突いて開戦しました。
第二局の将棋めしです。
永瀬拓矢王座「ビーフカレー、アイスカフェオレ、オレンジフレッシュジュース、ウーロン茶」
ドリンクを沢山頼むことで知られている永瀬拓矢王座ですが、本日は3つ頼んでいます。
日刊スポーツより
藤井聡太竜王・名人「神戸ポークと淡路玉葱の味噌炒め御膳」
美味しいそうな上、栄養バランスのとれたメニューです。
日刊スポーツより
昼食後もお互いを牽制しあって様子を見ています。が、徐々に永瀬王座が攻勢をかけます。
藤井玉にプレッシャーを掛けますが、藤井聡太竜王・名人も決め手を与えない指し回しで切り抜けようとしています。
形勢は永瀬拓矢王座に傾いたあたりで、永瀬拓矢王座が飛車取りの手を打ったところでAIの形勢が揺れます。飛車を捨てる代わりに藤井玉の逃げ道が出来てしまいました。
ここまで125手目ですが、藤井玉は「入玉」の形も見えてきました。
入玉すると相手は詰ませづらくなるので、ここで阻止するか、自玉も入玉のプランにするか問われます。
しかし、藤井聡太竜王・名人の早逃げが決まり入玉しました。ここで、永瀬拓矢王座も入玉を考えますが、藤井聡太竜王・名人の反撃が始まりました。
横からと9筋の香車の二方向から責め立てる藤井聡太竜王・名人に対し、なんとか逃げる永瀬玉。
あれよあれよと入玉間近までこらえました。「持将棋」での駒計算でも勝ちを目指せそうな藤井聡太竜王・名人でしたが、そこは考えていなかったのか、詰ましに行きました。
最終的に214手の大手数でしたが藤井聡太竜王・名人が勝利し、今シリーズ勝ち星をタイにしました。
最後の藤井聡太竜王・名人の詰ましに掛かるところは、ご自身のポリシーなのか、とてもこだわっていると指し回しで感じ取れました。こういうところも強さの秘訣ではないでしょうか。
第三局はどちらか勝利すると、シリーズ王手がかかります。
藤井聡太竜王・名人の先手番なので優位はかわりませんが、永瀬拓矢王座の意地にも期待したいですね。