2023年7月13~14日に第64期王位戦七番勝負第二局が、中の坊瑞苑(兵庫県)で行われました。
藤井聡太王位が第一局を勝利しての第二局となります。
佐々木大地七段はここを勝たないと連敗となり、タイトルが遠のいてしまうので何としてでも勝利したいところ。
絶対王者に対して秘策を用意してくるのでしょうか?楽しみな一戦です。
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第64期王位戦七番勝負第二局|中の坊瑞苑(兵庫県)での将棋対局
佐々木大地七段の先手番で始まった王位戦七番勝負第二局。戦型は佐々木大地七段の得意戦法である『相掛かり』です。
力戦模様になりやすい戦法ですが、すぐに戦いが始まらずお互いにじっくりとした駒組みになりました。
一日目のお昼休憩前に佐々木大地七段が長考に入ります。これは藤井聡太王位が端歩を受けての手番ですが、佐々木大地七段として攻撃の準備を整えるか、守備の駒組みを行うかでの長考と思われます。
結果、100分以上の持ち時間を要し、銀を4五の位置に配置しました。
歩先に銀を配置する、いわゆる『腰掛け銀』ですが、敵陣近くなので守備というより攻めを意識した指し手となります。
藤井聡太王位も1時間以上の長考の末、3三桂馬と跳ね、銀を誘い込む手順をえらびます。
この展開から、藤井聡太王位が攻めに転じたところで一日目が終了となりました。
恒例の将棋めし!
一日目の昼食は
藤井聡太王位「神戸牛肉ちらし」
佐々木大地七段「うな重膳」
勝負の形勢と同じように、どちらも甲乙つけがたいメニューです。
藤井聡太王位の封じ手から二日目が始まりました。
じわりじわりと藤井聡太王位が、佐々木玉に迫ります。
佐々木大地七段も攻めたいのですが、藤井聡太王位の攻めが厳しく受け手に回らざるを得ません。
しかし、藤井聡太王位も攻撃の手を緩めず形勢は「藤井曲線」を描き、藤井聡太王位が優勢から勝勢に持っていきます。
結果、藤井聡太王位が佐々木大地七段の良さを出させない指し回しで完勝となりました。
これで藤井聡太王位2勝、佐々木大地七段0勝です。
『盤石』という言葉にぴったりだった藤井聡太王位に対し、得意戦法の相掛かりから光明を見出そうとしたが、何もさせてくれなかった佐々木大地七段。
第三局は藤井聡太王位の先手番になり、早くも苦境の立たされた感があります。
佐々木大地七段は強い棋士です。挑戦者になるのだから当たり前なのですが、そう思わせない藤井聡太王位の強さは今までにいない破格の強さと言わざるを得ません。
とはいえ、佐々木大地七段もまだ秘策を要して臨む筈。
次戦も熱戦を期待したいです。