2024年10月25~26日に第37期竜王戦七番勝負第三局が、総本山仁和寺(京都府)で行われました。
藤井聡太竜王、佐々木勇気八段共に1勝ずつで迎える第三局。シーズン序盤の山場となりそうな予感がする一局です。
関連記事:第36期竜王戦七番勝負第二局|仁和寺(京都府)10月17~18日
第37期竜王戦七番勝負第三局|総本山仁和寺(京都府)での将棋対局
藤井聡太竜王の先手番で始まりました第三局、藤井聡太竜王はいつも通り飛車先の歩を進める藤井城跡でしたが、佐々木勇気八段が角道を開けて角交換をしてからが意表を突いた作戦を用意していました。
2二に飛車を振る、いわゆる「ダイレクト向かい飛車」を採用。
定跡を外すのが竜王に勝利する近道と見たのでしょうが、振り飛車は意外でした。
藤井聡太竜王も、予想外の作戦に早速持ち時間を使って対策します。
一日目昼食メニュー
藤井聡太竜王「梅乃点心、宇治抹茶玉露 玉兎」
佐々木勇気八段「ビーフカツサンドイッチ、宇治抹茶玉露 玉兎」
スポーツ報知より
相変わらず佐々木勇気八段の個性的な昼食選びに目が引きます。
藤井聡太竜王は相手玉の頭に狙いを定めた攻撃の駒組を進めますが、佐々木勇気八段も簡単に攻めさせじと手厚い対応をします。
攻撃のきっかけをつかむべく、8筋に飛車を振ってから9筋に歩を当てた藤井聡太竜王の手で一日目が終了します。
二日目は藤井聡太竜王の攻撃から開始しました。
9筋の歩の垂らしから攻撃の打開を試みますが、佐々木勇気八段も作った馬を自陣に引き、守りをさらに厚くします。
二日目午前のおやつ
藤井聡太竜王「atelier京ばあむ ほうじ茶味、豆乳きなこ」
佐々木勇気八段「どら焼き、宇治抹茶玉露」
スポーツ報知より
佐々木勇気八段得意の同一おやつ注文。今回も3連続同じ注文でした。
そんな佐々木勇気八段の堅守で難解な展開になりそうな一局でしたが、チャンスとみた佐々木勇気八段の手抜きからの攻撃から、藤井聡太竜王の攻勢が始まります。
角の2枚打ちから玉頭、こびん攻めが見事で、藤井玉に一間竜で迫りますが、圧巻の寄せを見せた藤井聡太竜王が一枚上手でした。
99手めで佐々木勇気八段の投了、藤井聡太竜王が勝利しました。
意表を突くダイレクト向かい飛車から始まった第三局。
途中までは堅守を築いた佐々木勇気八段の優位になるかと思われましたが、一瞬の隙をみのがさなかった藤井聡太竜王の終盤力が冴えわたりました。
相変わらずの強さを示した竜王でしたが、佐々木勇気八段もあと一歩の内容。
第四局もどう戦型になるのか注目があつまります。