2024年5月26～27日に第82期名人戦七番勝負第五局が、ホテルオホーツクパレス（北海道）で行われました。
第四局で豊島将之九段がシリーズ初勝利で、カド番を踏みとどまりました。
以前藤井聡太名人の名人防衛の王手が続きますが、前局で勝利した勢いで連勝を目指す豊島将之九段がどういった指し回しをするか注目の第五局始まります。
第82期名人戦七番勝負第五局｜ホテルオホーツクパレス（北海道）での将棋対局
藤井聡太名人の先手番で始まった本局、カド番が続く豊島将之九段は飛車を振って四間飛車とします。
それを見た藤井聡太名人は居飛車穴熊で迎え撃ちます。
金銀が連結した強固な穴熊に対し、最近採用回数が増えている振り飛車でどんな捌きを見せてくれるのか。
一日目昼食
藤井聡太名人「紋別産ずわい蟹いくら重、ウーロン茶」
豊島将之九段「オホーツク海鮮丼」
中日スポーツより
豊島将之九段が注文したオホーツク海鮮丼はインパクトあります。
蟹のツメと海老の頭が絶妙ですね。
金を守りに使わず5筋の攻撃に使い打開を図る豊島九段に対し、藤井聡太名人は2筋で大駒交換を要求します。
ここからお互いに大駒を手持ちにして激しい闘いが始まりました。
金で攻める豊島将之九段に対し、馬を７七に配置して守りを強化させる藤井聡太名人。
豊島将之九段も攻めを続けて穴熊をこじ開けようとしたところ反撃に合います。
４六に角を打ち込み相手玉を睨みつけ細かな攻撃を続け、守りに徹していた馬も攻撃参加させ厚みが増します。
こうなると、いわゆる「穴熊の暴力」と言わるくらい攻撃の手が止まりません。
なんとか受けの手を続け反撃の糸口を探している豊島将之九段でしたが、遂に力尽きました。
99手にて豊島将之九段の投了。藤井聡太名人が初防衛を達成しました。
このシリーズ、常に藤井聡太名人が優位を築いていた流れでした。
第四局は豊島将之九段の意地でしたが、タイトル奪取を連想させるまでには至りませんでした。
盤石の藤井聡太名人。この最強棋士の牙城を崩す棋士が出てくるのでしょうか。
