2024年10月19~20日に第37期竜王戦七番勝負第二局が、あわら温泉美松(福井県)で行われました。
初戦に勝利し幸先良い出だしを飾った藤井聡太竜王に対し、個性あふれる指しまわしとタイトル戦初参戦と思えぬ風貌の佐々木勇気八段。
シリーズの行方を左右するとも言える第二局が始まります。
第37期竜王戦七番勝負第二局|あわら温泉美松(福井県)での将棋対局
佐々木勇気八段の先手番で始まりました第二局、角道を開け7七に銀を配置し矢倉模様の佐々木勇気八段に対し、藤井聡太竜王は雁木で相対します。
藤井聡太竜王の将棋では、やや珍しい作戦となりましたがこれも佐々木勇気八段の誘導でしょうか。
一日目昼食メニュー
藤井聡太竜王「おろし蕎麦と小天丼」
佐々木勇気八段「海鮮重」
※ドリンク共に不明
佐々木勇気八段は第一局と違い、一人前の注文となりました。
矢倉模様から右玉という珍しい戦型の佐々木勇気八段に対し、2枚の桂馬を攻撃態勢にした藤井聡太竜王。
3一に角を引き8筋を睨みますが、佐々木勇気八段も銀を繰り出し応戦の構えです。
8七に歩をたたいてから角を8六とし、飛車の効きを利用した迫力ある指しまわしです。
二日目午前のおやつ
藤井聡太竜王「あわら産お芋のふわふわブッセ」
佐々木勇気八段「チーズケーキ(馬面昭栄堂)、大福(フルーツスイーツ店みやび)」
今回も佐々木勇気八段はおやつを連続で同じものを注文しています。
8筋の攻撃をいなした佐々木勇気八段は5五の天王山に桂馬を配置し攻撃の厚みを増します。
藤井聡太竜王も桂馬打ちで守備を立て直しますが、佐々木勇気八段も桂馬で飛車をいじめ、効果的な歩のたたきで優位を拡大させました。
4四角が飛車に当たりながら玉の逃げ道を限定させる好手で、藤井聡太竜王も桂打ちから角で寄せの形を作りましたが、5三の銀のただ捨てが見事で、ここで藤井聡太竜王が投了。
佐々木勇気八段のシリーズ初勝利となりました。
大一番での矢倉を選択した佐々木勇気八段の快勝譜となった第二局。
藤井聡太竜王もある程度は想定していたでしょうが、それを凌駕した佐々木勇気八段の研究が見事でした。
第三局は藤井聡太竜王の先手番ですが、佐々木勇気八段がどのような作戦をぶつけるか楽しみでなりません。