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第71期王座戦五番勝負第四局|ウェスティン都ホテル京都(京都府)10月11日

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2023年10月11日に第71期王座戦五番勝負第四局が、ウェスティン都ホテル京都(京都府)で行われました。

藤井聡太竜王・名人が第三局に勝利し、タイトル奪取に王手を掛けています。永瀬拓矢王座は前回惜しい将棋をしていますので手ごたえはあるはず。

ここは踏ん張って勝ち星を五分にしたいところです。

第71期王座戦五番勝負第四局|ウェスティン都ホテル京都(京都府)での将棋対局

ここは勝利しかない永瀬拓矢王座の先手番で始まり、戦型は角換わりとなりました。

先手番の角換わりは高勝率を誇り、かつ研究家である永瀬拓矢王座とあって勝利の香りがします。

30手まで進んだところで、永瀬拓矢王座の消費時間は2分に対し、藤井聡太竜王・名人は1時間48分と、ありえないくらいの時間差が付いています。

15手を2分で指しているという事は、ほぼノータイムで指し続けているということなので、研究の範疇と捉えられます。ちなみに持ち時間は互いに5時間となっています。

40手で昼食休憩となりましたが、永瀬拓矢王座の5分に対し、藤井聡太竜王・名人は2時間48分です。持ち時間の浪費は勝負の分かれ目のひとつとなりますので、現時点で永瀬拓矢王座の優位と見て取れます。

昼食メニュー

永瀬拓矢王座「ビーフカレー温野菜添え(サラダ付き)、アイスカフェラテ、グレープフルーツジュース」

日刊スポーツより

藤井聡太竜王・名人「寿司盛り合わせ(お吸い物付き)、温かいお茶」

日刊スポーツより

研究仲間ですが、昼食メニューはあまり被らないお二人です。

ドリンクを2つ頼む永瀬拓矢王座は通常運転ですね。

午後に再開し、永瀬拓矢王座が攻撃を仕掛けます。対する藤井聡太竜王・名人は受けにまわりチャンスをうかがっています。

藤井聡太竜王・名人が竜を作れば永瀬拓矢王座は馬を作り、ねじり合いが続きます。

やや永瀬拓矢王座の優位で夕食休憩になりました。

ちなみに永瀬拓矢王座は夕食も昼食と同じカレーでした。お気に召したのか、今日はカレーの日だったかのか、興味深いですね。

藤井聡太竜王・名人は「海老天丼」でした。

夕食後からは永瀬拓矢王座の指し回しが鋭く、藤井玉に迫っていきます。しのぎ合いせめぎ合いののち、永瀬拓矢王座の勝利目前に落とし穴が待っていました。

1分将棋の中、4二金と指せば勝利だった局面、永瀬拓矢王座は5三馬と入ったところで、形勢が大逆転してしまいます。

これにより藤井玉に逃げ道が出来て「詰めろ」を回避。途端に永瀬玉が無防備となりました。

頭をかきむしる永瀬拓矢王座(ABEMAより2:20あたり)

結果、藤井聡太竜王・名人が寄せ切り勝利。8大タイトルになってから初めて8冠達成となりました。

この一局で、あらためて将棋の怖さを知りました。

朝9時から始まり、12時間も将棋の事を考え集中し、それまでほぼノーミスで指し回して、あと一歩で勝利のところで、たった1回の緩手で大逆転。あまりに残酷に見えます。

しかし、これは相手の藤井聡太竜王・名人も同じ条件。敗北直前まで追い込まれていても、そこでの最善手を指し続けチャンスが巡ってきて、それを逃しませんでした。

藤井聡太竜王・名人の8冠となり、タイトル保持者=藤井聡太という構図が出来ました。

将棋界はこれから藤井聡太8冠がどれだけ8冠を保持し続けるのか、また、誰が挑戦し、8冠の牙城を崩すことができるのか?新たな幕開けとなります!



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