2025年7月5〜6日にお〜いお茶杯第66期王位戦7番勝負第一局が、合掌レストラン大蔵(愛知県)で行われました。
目下五連覇中の藤井聡太王位に永瀬拓矢九段が挑む王位タイトル戦。見慣れたカードですが、現状この二人が将棋界を引っ張っていると言っても過言ではありません。
この王位戦も好勝負が期待されます。
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お~いお茶杯第66期王位戦7番勝負第一局|合掌レストラン大蔵(愛知県)での将棋対局
振り駒の結果、永瀬拓矢九段の先手番で始まりました第一局。戦型は角換わり早繰り銀となりました。
この戦型は定跡化されておりお互い差し回しも早く進みます。永瀬拓矢九段はほとんどノータイムで指しています。
昼食休憩まで永瀬拓矢九段は30分あまりしか持ち時間を消費していません。研究家ならではの消費時間と言えます。
一日目昼食メニュー
藤井聡太王位「黒毛和牛、名古屋コーチンと夏野菜のブロシェット じゃがいものガレット 瀬戸焼そばとともに、ウーロン茶」
永瀬拓矢九段「鮮魚のポワレ ホタテ貝とアワビのグリル、名古屋名物大エビフライ、アイスコーヒー、ラッシー、クリームソーダ~いつかの思い出」
サンスポより
お二方とも、多めの注文で英気を養います。
昼食後藤井聡太王位が7筋の銀を退くと、永瀬拓矢九段も飛車を下段に引きます。
ここで藤井聡太王位は再度銀を展開し千日手の催促。
先手番の永瀬拓矢九段は千日手は、できるならば応じたくありませんでしたが、打開策を見出せず受け入れ、千日手が成立。
先後入れ替えての指し直しとなりました。
藤井聡太王位の先手番となった指し直し局、戦型は角換わり腰掛け銀となりました。
互いが駒組を進める中、またしても千日手を含んだ局面に。
しかしここは藤井聡太王位が外して、2局連続とはなりませんでした。
二日目に入り、駒全体を押上げた藤井聡太王位と玉を囲いに納め守りから入る永瀬拓矢九段という構図です。
二日目午前のおやつ
藤井聡太王位「名古屋コーチン 千なり、国産レモンLEMONAD」
永瀬拓矢九段「極ミックス&名古屋コーチンババロア、ラッシー~マンゴーのピューレ添え~、ブラッドオレンジジュース YamauchiFarm(愛媛県宇和島)、コルシカ島産ミカンジュースPatrickFont(フランス)」
二日目のおやつでも永瀬拓矢九段のドリンク量は定跡です。
中盤戦が始まり駒がぶつかり合います。6筋から互いが牽制する展開ですが、藤井聡太王位が自陣の金と銀取りが掛かっているのを手抜いてから攻め合いが始まりました。
攻めては受け、受けては攻めの繰り返しでどちらに形勢が傾いているのかわかりません。
しかし藤井聡太王位が2七飛車と歩を払い2筋を通したのが寄せに光明が差しました。
永瀬拓矢九段の怒涛の攻めを凌ぎぎってからの2四角打ちで勝負あり。
89手で藤井聡太王位の勝利となりました。
開幕局は千日手指し直しとなり藤井聡太王位の勝利となりましたが、難しい2局でした。
指し直し局も永瀬拓矢九段の指しまわしが見事で、中終盤を支配できそうな勢いでした。
が、たった一手の緩手、いや緩手とも取れない手から流れを持ってくるのが藤井聡太王位。今回も終盤の寄せまでの見事さが光りました。
このお二方なので第二局も熱戦が約束されています。楽しみですね。
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