2023年8月22~23日に第64期王位戦七番勝負第五局が、渭水苑(徳島県)で行われました。いすいえんと読みます。
第四局では佐々木大地七段が勝利し、1勝返しての第五局。佐々木大地七段が2連勝して巻き返すのか、藤井聡太王位が勝利して防衛するのか。楽しみな一局です。
第64期王位戦七番勝負第五局|渭水苑(徳島県)での将棋対局
藤井聡太王位の先手番で始まった第五局。今回は佐々木大地七段の誘導に乗る形となった「横歩取り」の戦型となりました。
序盤から角交換を行い、お互い攻めれば相手が受けるといった形で進み、持久戦模様。
佐々木大地七段も後がないので、冒険に出るような手は指しません。
1日目は様子見ながらの展開で終了しました。
1日目の午前のおやつ
藤井聡太王位「季節の和菓子と抹茶」
日刊スポーツより
佐々木大地七段「季節のフルーツとホットコーヒー」
日刊スポーツより
藤井聡太王位の季節の和菓子は金魚を表した涼菓、佐々木大地七段の季節のフルーツはスイカ・オレンジ・シャインマスカットの盛り合わせ。
どちらがお好みですか?
佐々木大地七段の封じ手から再開された2日目、お互い手もちの角を使い打開しようとします。
藤井聡太王位が決断の一手に出ます。打った角を犠牲にしてと金を作り相手玉にプレッシャーをかけました。
しかし佐々木大地七段も2筋に竜を作り攻撃を開始します。ぱっと見、あと一押しで追い詰めるように見えましたが、藤井聡太王位の見事な「受け」で撥ね返します。
あきらめず攻めましたが手が続かず、藤井聡太王位の飛車切りから金を入手したところで佐々木大地七段の投了。藤井聡太王位が王位4連覇を達成しました。
このシリーズは結果的に藤井聡太王位の4勝1敗と大差がつきました。
佐々木大地七段は棋聖戦と共にタイトル初挑戦でした。両方合わせて藤井聡太王位の7勝2敗。タイトル戦の経験と実力の差が表れてしまいました。
しかし、この経験は必ず佐々木大地七段を強くさせると思います。近い将来また挑戦者として大きな壁である藤井聡太王位に立ち向かってほしいです。
藤井聡太王位も4連覇おめでとうございます。