2025年5月17~18日に第83期名人戦7番勝負第四局が、宇佐神宮(大分県)で行われました。
ここまで藤井聡太名人の3連勝となっている今シリーズ、接戦になれど最終的に藤井聡太名人が終盤力を発揮して勝利する流れとなっています。
このまま4連勝で名人防衛か、永瀬拓矢九段が一矢報いるか、第四局の始まりです。
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第83期名人戦7番勝負第四局|宇佐神宮(大分県)での将棋対局
藤井聡太名人の先手番で始まりました本局、戦型は角換わりから永瀬拓矢九段が3三金を採用し腰掛け銀にもってきました。
後手番の作戦を用意してあったのか、早い指しまわしの永瀬拓矢九段に対し、藤井聡太名人はじっくり時間をかけて一手一手慎重に指します。
一日目昼食メニュー
藤井聡太名人「大黒とり天濃厚温玉ぶっかけセット・きのこ抜き」
永瀬拓矢九段「宇佐神宮の色・紅白まぶし名産添え」
毎日新聞より
藤井聡太名人はさっぱりとしたメニューになっています。
午後になって、相変わらず永瀬拓矢九段の指し手は軽く研究通りなのでしょうか。
やや藤井聡太名人が押され始めたところで、千日手になる手順になりました。
先手番での千日手は不本意でしょうがやむを得ず受ける形となり、千日手が成立。
指し直し局は二日目の朝からとなりました。
先手番になった上、持ち時間をかなりリードした形となった永瀬拓矢九段。
戦型は角換わり早繰銀となりました。
角交換の後、互いに角打ちし銀交換。ここから中盤のねじりあいとなります。
二日目午後のおやつ
藤井聡太名人「勝っちゃんシェイク」
永瀬拓矢九段「いちごモンスター、ゴロゴロ苺のミルキーシェイク」
毎日新聞より
午後になり藤井聡太名人の底力が永瀬拓矢九段を凌駕しつつあり、次第に形勢は名人に傾きます。
持ち時間も大差なくなった終盤に差しかかったところで永瀬拓矢九段が英断します。
龍と金の間接的交換を迫られたところで龍を見捨ててと金で金を奪取、駒損ながら形勢がわからなくなる好手となりました。
一瞬即詰みの手順を見逃した永瀬拓矢九段ですが、形勢は崩さず藤井玉を寄せ切り勝利。
カド番ながら1勝を手にして希望が繋がりました。
今回は永瀬拓矢九段の意地が見えた、千日手を含めた二局となりました。
藤井聡太名人のタイトル王手は変わらないですが、1勝を手にした永瀬拓矢九段も、まだまだ終わらせない雰囲気を出した気がします。
第五局は永瀬拓矢九段の先手番です。ここも勝利すれば流れが変わる可能性もあるので、注目の一番となります。