2024年5月2日に第9期叡王戦五番勝負第三局が、名古屋東急ホテル（愛知県）で行われました。
第二局で伊藤匠七段が対藤井聡太叡王に初勝利を挙げ、おたがい1勝ずつで迎えた第三局。
どちらもここを勝てばリーチが掛かる一局。
果たしてタイトル王手を掛けるのはどちらでしょうか。
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第9期叡王戦五番勝負第三局｜名古屋東急ホテル（愛知県）での将棋対局
藤井聡太叡王の先手番で始まった第三局。藤井聡太叡王は得意の「角換わり」になりました。伊藤匠七段も迎え撃つ展開となります。
角換わりからの腰掛け銀の戦型となり、じっくりとした駒組みが進みます。
藤井聡太叡王の2筋からの継ぎ歩で揺さぶりを掛けるが、伊藤匠七段も堂々と受けて立ちます。
お互いの主張を咎めつつ昼食に入ります。
昼食メニュー
藤井聡太叡王「名古屋コーチン入りスパイス焼きカレー」
伊藤匠七段「天むす（3貫）稲庭うどん（冷）セット」
日刊スポーツより
「焼きカレー」を食べたことないのでイメージ湧かないので気になります。
稲庭うどんはささっと食べられそうで、将棋飯向きですね。
昼食休憩後、伊藤匠七段の玉傍の垂れ歩に対し、藤井聡太叡王は1筋のたたきの歩で打開を試みる。やはりトッププロは「歩」の使い方が実に巧みです。
中盤のせめぎ合いは、やや藤井聡太叡王が優位に進めて終盤へ差し掛かりました。
おやつメニュー
藤井聡太叡王「ペコちゃんのほっぺ（ブルーベリーチーズクリーム）、オレンジジュース」
伊藤匠七段「山形県産佐藤錦バウムクーヘン、アイスティー（ストレート）」
叡王戦中継ブログより
不二家協賛ではおなじみのぺこちゃんのほっぺは藤井聡太叡王が選びました。
伊藤匠七段も8筋を牽制してから桂馬打ちで状況の打開を試みます。これが功を奏し、藤井玉の守りがはがれだしました。馬を作り適所に歩を打ち込み追い詰めます。
藤井聡太叡王も楽典の手筋を探すべく猛攻を仕掛けます。
この攻撃をかわし、中段まで逃げた伊藤玉はつかまえにくい形となりました。
ここからは伊藤匠七段の正確な寄せになすすべなく、18時43分藤井聡太叡王が投了。
これにより伊藤匠七段の2勝目となり、シリーズに王手を掛けました。
全局の伊藤匠七段の対藤井聡太叡王戦初勝利から連勝でシリーズ王手。しかも後手番での勝利は大変価値があるものです。
もちろん藤井聡太叡王は過去タイトル戦負けなしです。第四局も簡単に勝たせてくれないでしょう。
しかしこの展開は将棋ファンなら大興奮。このシリーズ目が離せませんね。