2025年2月22日に第50期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第二局が、北國新聞会館(石川県)で行われました。
第一局に勝利をおさめた藤井聡太王将がシリーズの主導権を握っていますが、本局で勝利すれば五分に持ち込める増田康宏八段はなんとしても勝ちたいところです。
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第50期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第二局|北國新聞会館(石川県)での将棋対局
増田康宏八段の先手番で始まりました第二局、本局は相雁木の模様となりました。
藤井将棋に比較的珍しい戦型で、相手もタイトル戦初挑戦の増田康宏八段とあって新鮮味があります。
互いに駒組を進め、5筋で歩がぶつかったところで昼食となりました。
昼食メニュー
藤井聡太棋王「加賀懐石弁当」
増田康宏八段「加賀懐石弁当」
懐石料理のコースが詰めあわされたお弁当とは豪華です。
昼食後5筋の歩交換から戦いがはじまりました。
増田康宏八段が6七に銀を立ち「ツノ銀雁木」の形にして守りを手厚くします。
積極的に歩を進めるも藤井聡太棋王はしっかりと対応し反撃に備えます。
午後のおやつ
藤井聡太棋王「フルーツ盛り合わせ、能登塩プリン、アップルジュース」
増田康宏八段「フルーツ盛り合わせ、イチゴタルト、ホットコーヒー」
フルーツは一粒一粒が高級なのでしょうが、これならもう一品頼みますね。
お互い持ち時間を使い隙を見せない指しまわしを披露し、互いに残り時間が少なくなったところで勝負に出ます。
角の交換で打開を図った増田康宏八段ですが、残り時間が少なくなってくると藤井聡太棋王の本領発揮。
相手の急所に桂跳ねや歩のたたきが実に効果的で、少しずつ相手を追い詰めます。
しかし増田康宏八段もただでは引き下がりません。銀立ちから大駒の両取りを図ります。
駒得ではありますが歩切れが終盤で手痛い増田康宏八段。
しかし左辺右辺から怒涛の攻撃に打って出ます。
見た目厳しい攻撃に見えますが、藤井聡太棋王の冷静な受けで見切ります。
再度逆襲した藤井聡太棋王の攻撃に、攻防見込み無しと判断した増田康宏八段が投了。
藤井聡太棋王の勝利となりました。
これで棋王シリーズ2連勝で王手をかけた藤井聡太棋王。
序盤中盤で互角以上の戦いに持ち込んでも、終盤で押されてしまった増田康宏八段。
第三局は藤井聡太棋王の先手番でかなり苦しい展開になりましたが、意地を見せられるか注目です。