2024年1月7~8日に第73期王将戦七番勝負第一局が、ホテル花月(栃木県)で行われました。
藤井聡太王将に挑むのは、現在振り飛車党の第一人者である菅井竜也八段です。
叡王戦では、敗れはしましたがそれぞれの対局で五分の将棋を指されていましたので、ここで絶対王者を倒したいところ。
対する藤井聡太王将は、どんな振り飛車の対策を見せてくれるか注目です。
第73期王将戦七番勝負第一局|ホテル花月(栃木県)での将棋対局
振り駒の結果、第一局は菅井竜也八段の先手番で始まりました。戦型は三間飛車対居飛車の対抗系、囲いは先に菅井竜也八段が1八香車とし穴熊宣言。藤井聡太王将は、しばらく相手の様子をうかがいつつ囲い、1二に香車を挙げこちらも穴熊宣言。
結果、お互いが穴熊に囲う「相穴熊」となりました。
この相穴熊。守りが堅い分どちらかが優位を築くとそのまま決着してしまう傾向が強いです。
なので、一日目は派手な手を指さず、お互いが牽制し合って様子を見る展開となりました。
一日目の昼食メニュー
藤井聡太王将、菅井竜也八段共に
「かじか出汁のラーメン(自家製麺・柔豚チャーシュー)、行者にんにくミニチャーハン、猪餃子」
でした。 ALSOK杯王将戦中継ブログより
”かじか出汁”ってどんな味でしょうか?猪餃子も気になります。
二日目に入り、現状を打破すべくお互いが動き出します。角交換を目指す藤井聡太王将に対しこれを拒む菅井竜也八段。
「歩得」を利用し手筋でと金を作った藤井聡太王将。そのと金で大駒にプレッシャーをかけていきます。
その後藤井聡太王将の飛車取りに対し、角での割打ちにて金取りで返した菅井竜也八段。
飛車を入手した藤井聡太王将。角を捨て守りの金を剥がした菅井竜也八段。
この駆け引きが今後の戦型を左右しました。
二日目のおやつ
藤井聡太王将「苺ショートとアイスコーヒー(エメラルドマウンテン)」
菅井竜也八段「100%オレンジジュース(しぼりたて)とホットコーヒー(エメラルドマウンテン)」
でした。
藤井聡太王将はケーキを召し上がる余裕があったというでしょうか。
終盤に差し掛かり、藤井聡太王将が6四から角打ちにて穴熊に狙いを定めます。
菅井竜也八段も攻撃の手がかりを掴みたいところでしたが、藤井聡太王将にいなされます。
結果、詰み筋に入っていませんが形勢の開きに打つ手なしと見て菅井竜也八段が投了。
藤井聡太王将の勝利となりました。
中盤まではどちらに転んでもおかしくない展開でしたが、少しずつ優位を築き藤井曲線を描きながらの勝利。横綱相撲でした。
次戦は藤井聡太王将の先手番です。三間飛車穴熊で敗戦となった菅井竜也八段は、一体どのような戦型で挑むのか注目されますし、楽しみです。